バトル・ニュース

2011/07/20


リングが壊れた!

 18日に新木場1stRINGで行われた『学生プロレス出身プロレスラーサミット』の第3試合の最中、リングを支える鉄骨が折れ曲がるというアクシデントが発生した。リング上の半分くらいはグニャグニャと沈むような感じに。
 この日は6人タッグの1DAYトーナメントだったため、ひとまず1回戦最後の試合となる第4試合までは行われたのだが、第4試合終了の時点で完全に鉄骨が折れた状態となってしまった。

 当たり前のことだが、プロレスのリングというのは相当頑丈に作られている。100キロクラスの大男たちがバッタン、バッタンと受け身を取っているのだから、そう簡単に壊れることはない。
 例外としては2008年8月9日、ドラゴンゲート後楽園ホール大会でアメリカの業者に発注して新調したリングがいきなり崩壊するというアクシデントがあった。あのリングは鉄柱が四角形で、ロープがゴムの上にテープがグルグル巻きにされている、いかにもアメリカ仕様といった感じだったのだが、第1試合のときにいきなり異音が聞こえ出していた。

 筆者も現場にいたが、選手がロープに飛んだ瞬間、鈍い音とともに1本の鉄柱がガクンと傾き、ロープが緩んでしまったのだ。ドラゲーの場合、とくにロープに飛んだり、コーナーに登ったりする試合が多いだけに、慌ててセコンド陣がロープを締め直そうとするのだが、なにせ1本の鉄柱が傾いてしまっているので、ロープはいくら締め直してもピンとは張らない。
 何とか第1試合だけは終了したあと、傾いた鉄柱を蹴って戻そうとしたのだが、何と「バキッ!」という音とともにエプロンが陥没! 何とリングを囲む鉄骨の溶接部分が完全に折れてしまっており、とてもすぐに修復するのは不可能な状況だった。

 結局、このときはリングを撤収し、通常場外に敷いてあるマットをリング代わりにして、ドラゲーが初期のアイスリボンのように“マットプロレス”を行うことで、このアクシデントを乗り切った。凄かったのはホールの床の上にマット1枚敷いただけなのに、選手たちはMADE IN JAPANやジャーマン、サイバーボムなど叩き付け系の技をやってみせたことだ。
 あとから選手に聞いた話では、やはりリングではなくマットだと、受け身を取ってもダメージが直に体に響いてきたとのことで、相当シンドそうだったのをよく覚えている。

 今回の『学生プロレス出身プロレスラーサミット』の場合は、リング中央付近の鉄骨が折れた状態ということで、現場判断で鉄階段やテーブルを使って、折れた部分を“つっかえ棒”代わりにして下から支え、何とか試合は続行された。
 応急処置をしたとはいえ、相変わらずリングの一部はグニャグニャの状態だったし、ヘタをしたらそれが原因でケガをする選手が出てしまう可能性もあったため、なかなか難しい状況だったと思うが、どうにかこうにか大会は最後まで行われた。

 今回の場合はドラゲーのように新品なのにいきなり壊れるという“初期不良”的なアクシデントではなく、老朽化というか、度重なる衝撃による金属疲労が原因と思われる。新木場1stのような常設会場はリングをどかす機会が少ないので、バラすこともあまりないため、鉄骨のダメージに気付きにくいのかもしれない。
 その割に試合はもちろん、道場を持たない団体の練習場としても使用されているので、リングへのダメージはかなり蓄積しているはずだ。リングはある意味選手の命を預かっている部分もあるだけに、万が一の事故が起こらないように定期点検みたいなものが必要だろう。